ホルンを吹くって簡単〜上達する心と身体の使い方のヒント〜

日々の練習でホルンが上達する身体と心の使い方を発信していきます。

ゆっくりの練習と速いテンポでの練習のそれぞれの効果と意味の違いと問題点

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  • ゆっくりのテンポから徐々に速くしていく練習。
  • いきなり速いテンポで吹く練習。

 今回はこの正反対の練習方法についてそれぞれの効果の違いと問題点を書いていきます。

  

目次

 

ゆっくり練習の効果と意味

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  1. 最小限の力で唇の振動を得やすくなる。
  2. いい音色や響きを保ちやすい。
  3. リズム音程などの確認できる。
  4. 技術力(速さや音域の広さ、コントロール)より音楽的な美しさを優先している。

この練習のポイントはあくまで振動の効率を上げたり、楽器がよく響くポイントを掴むことにあるのだと思います。

 そうすることで結果的に速いテンポでも演奏ができるようになるということなのでしょう。

練習の目的も音楽的にいかに美しく聞こえるかを優先していると感じます。

 

ゆっくり練習の問題点。

ゆっくりのテンポで吹くことはできてもin tempoだと何故か出来なくなるという人は多いのではないでしょうか?
ゆっくり練習には以下のような問題点もあります。

  1. テンポを徐々に上げて練習するとどこかで打ち止めになりやすい。(ゆっくりのテンポでしか吹けない)

  2. 色々なことを意識できてしまうため、アンブシュアやアパチュアを意図的にコントロールして不自然な吹き方になる。

  3. 慎重に息を出しすぎて、逆に息を吹き込みやすい。


 

わざと速く吹く練習の効果と意味

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  1. 余計な意識をせずに済むので自然な身体の反応に任せた吹き方ができる。
  2. 速いテンポでも演奏が可能になりやすい。
  3. 美しさよりも技術力(速さや音域の広さ、コントロール)を優先している。

 こちらのやり方の利点は意識をそらし自然な身体の反応に任せて吹くことができる点です。

目的も音楽的に美しいかよりも技術力の高さを優先していると感じます。

 

わざと速く吹く問題点。

 ただいきなり速くするやり方にも以下の4つが問題になりそうです。

  1. 音の響きや音色が犠牲になりやすい。
  2. 無理して唇を振動させやすくなる。
  3. 息の勢いに頼ってしまいやすくなる。
  4. リズムや音程を確認しにくい。

このような理由からいきなり速く練習するのはあまり推奨されていないのでしょう。 

 

まとめ

 それぞれの練習方法の長所と短所について理解しておくと自分がどの練習方法を選択すれば最も効果を得られるか判断できるようになります。

  • 音楽的な美しさを優先するならゆっくりのテンポから。
  • 技術力を優先するなら速いテンポから。

練習してみると効果が得られやすいかと思います。

それでは。