息の流れを変えないで!というアドバイスの本質
よくスラーのアドバイスで
— かいとうゆうき (@HornKaichi) 2020年6月27日
・息の流れを一定に。
・息の流れを変えないで。
というのがありますが実際には息はずっと変わり続けています。ポイントは息を一定ではなく安定させること。
一定は息を全く変えずに吹くこと。
安定は息は変わり続けるが一見変わらないように聞こえるバランスを保つこと。
よくリップスラーやスラーを吹くときのアドバイスとして言われている
- 息の流れを一定に!
- 息の流れを変えないで吹いて!
レッスンで先生から教わったり、教則本やyoutubeの動画を見てこのようなアドバイスを鵜呑みにしている方がいるかもしれません。
しかし息を全く変えずに音を変えることはできません。
基本的に息は音量や音程が変われば何かしらの変化があります。
【目次】
息の流れは一定ではなく安定させる
一定と安定は一見同じ意味に聞こえるかもしれませんが、実際は全く異なる意味合いです。
一定は最初から最後まで全く変わらない固定的な意味合いに聞こえます。
反対に安定は動き続けているけど、結果的に動いていないように見えるバランスを保っている動きのある意味合いに聞こえます。
この違いを理解できずに本当に息を変えないで吹いてしまうと上手く音を変えることができなくなってしまいます。
息の流れは川の流れと同じ
息の流れを川の流れに例えてみましょう。
川の流れは水が石ににぶつかったりそもそもの川の広さによって変化し続けています。
これは息の流れも同じで
- 口の中の空間の広さ
- 吹いているときに使う息の量やスピード
- 自分が出したい音域や音色、音量
によって変化し続けています。
ただ、川の流れというのは雨でも降らない限りいきなり水の勢いが増したり、水の量が増えることはありません。一定ではありませんがある程度安定した流れが続いています。
でも息というのは川と違って途中で自分で息の量を増やしてみたり、スピードを変えることができます。
実際そうやって音を変えているのですがその動きに無駄があると音と音の繋がりが凸凹になって聞こえたりアンブシュアにも負荷がかかってバテやすくなります。
これを極力少なくすることで息の流れを安定させることが管楽器の演奏に必要なんですね。
音楽的にどう聞こえるかが大切
僕らは音楽を演奏しているため、曲によって息の量やスピードを様々に変化させて吹いています。
なので息を全く変化させずに吹くと音楽的に不自然になったり唇に負担がかかりやすくなります。
息を全く変えずに吹くのではなくできる限り安定した息の流れを目指す。
そうすることでより労力が少ない状態で演奏できます。
それでは。